近年、私たちの日常生活はますます便利になり、その結果として身体活動が減少しています。しかし、身体を動かすことは健康を維持し、病気を予防する上で非常に重要です。厚生労働省が発表した「健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023」では、私たち一人一人が日常生活でどのように身体活動を取り入れ、健康を向上させることができるのかについての新たな指針が示されています。
身体活動と運動の意義
身体活動とは、日常生活の中で体を動かす全ての活動を指し、運動は健康や体力の維持・向上を目的として計画的に行われる活動のことです。科学的研究により、定期的な身体活動や運動は循環器疾患、糖尿病、がん、メンタルヘルスの問題など様々な健康問題のリスクを低減することが示されています。
身体活動基準の改訂ポイント
この新ガイドでは、以前の基準を見直し、現代の生活様式に合わせた身体活動・運動の推奨事項を提案しています。特に注目されるのは、”個人差を踏まえ、強度や量を調整し、可能なものから取り組む”というアプローチです。これは、一人ひとりの健康状態や体力レベルに合わせて、身体活動や運動をカスタマイズすることの重要性を強調しています。
具体的な推奨事項
- 成人は週23メッツ・時以上の中強度以上の身体活動(例:速歩き)を、また筋力トレーニングを週に2~3日行うことが推奨されます。
- 子どもや高齢者も含め、日常生活での活動量を増やし、長時間の座位(座りっぱなし)を避けることが重要です。
実践のヒント
- 身体を動かすことを日常のルーチンに組み込みましょう。例えば、通勤で一駅歩く、階段を使うなど小さな変更から始めます。
- テレビを見る時間を減らし、その時間を散歩や家の中での簡単なストレッチに充てましょう。
まとめ
「健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023」は、私たちがより健康的な生活を送るための実践的なアドバイスを提供しています。日々の生活の中で少しずつ身体活動を増やし、健康的な生活習慣を身につけましょう。